小学校6年生から高校3年生までの7学年生を対象とする全寮制で、授業は全て英語で行われ、全世界から生徒を受け入れるそうである。36ホールのゴルフ場や18面のテニスコートもある。費用は年間9百万円で,TVによると夢の様な教育が行われる学校との事であったが、果たしてそうか。
文藝春秋8月号の巻頭随筆で、藤原正彦が英国の教育の問題点について書いていた。旧知のケンブリッジ大学の元学長が彼の家を訪れた際、「イギリスでは若者達の理数離れがひどい。読書離れも進んでいる。その原因はなんだろうか」とイギリス教育の問題点を問われ、彼が「我慢力の欠如」と即答すると、元学長は、二度ゆっくり頷いたそうである。そして英米人の基礎学力の低さは目を覆うばかりなのに、日本の教育は、なぜ米英の教育を真似るのかと述べている。また藤原正彦が以前から主張している事でもあるが、小学校からの英語教育を批判していた。初等教育の本質は、多くの童話、物語、小説、詩などを読み感動の涙をできるだけ多くながすことにあると書いていたのである。
岩手の安比高原のハーロー校の姉妹校は、TVで夢の様な養育として紹介されていたが、藤原正彦が批判する様に、私は英国式教育を、英語で行うというハーロー校の教育には疑問を感じており、決して夢の様な、理想的な教育ではないと思う。
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