東京朝日新聞明治三十八年一月二十三日(月)
エジプトの「ムスタフツ、カメル、パシャ」は次のように佛国通信員に語った。
・日露の戦争が我ら回教徒にとって一大問題となっている。我らが日本に対して大きな同情を寄せる理由は
1 露国は我らが祖国トルコ帝国にとって100年の仇敵である。
2 植民地にされる事を防ぐために、いち早く西欧文明の吸収に成功した日本を我らは尊敬する。
3 今回の戦争は露国が三国干渉の後満州、旅順を占領したために起こったもので正当な権利である。
・余は日本がその手を「ジャワ」に加えてくれることを信じている。「ジャワ」はアジア群島に於いて最も富み、人口の多い島嶼である。現在2千5百万の回教徒はこの島においてオランダの圧制に苦しんでおり、とにかくどうにかして今のオランダの手から逃れたいと望んでいる。
コメントをお書きください