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大映の永田ラッパ

最後の韓国皇帝純宗の弟である李垠は、明治天皇の配慮により、日本で皇太子としての教育を受け、その後梨本宮方子と結婚している。最近林真理子がこの方子と李垠についての小説を書いていた。明治40212日の新聞記事に、この幼い李垠に対し、明治天皇が、住まいとして鳥居坂御用邸を与えたとあった。ところが、大東亜戦争終了後、韓国の李承晩大統領は、この鳥居坂御用邸は韓国の財産であるとして取り上げてしまったのである。終戦時は陸軍中将となっていた李垠、方子夫妻は生活に困窮した。この時援助したのが永田ラッパとして有名な大映の社長であった永田雅一氏であった。確か当時のお金で5千万円であったと記憶している。これを記した本を読んだ時、永田社長は単なるラッパ吹きではなく、さすが日本人であると誇らしく思った記憶がある。