明治40年7月21日(月)

艦隊回航中止(米国大統領の言) 大統領ルーズベルト氏は今まで戦闘艦隊を太平洋に派遣する事を海軍省に命令した事は無く、又この回航命令が発令された事については全く知らない。

排日熱減退 当地に於ける有力な日米両国の商人は、現在の問題について協議し、併せて懇親会を開く予定で現在準備中である。

朝鮮問題論評 日本は伊藤統監と林外相の才能、公共的精神、智略及び不屈の気力により1894年及び96年の失敗を繰り返すことなく、朝鮮問題を処置する事ができ

艦隊回航中止(米国大統領の言) 19日タイムス社発

ニューヨーク来電―ワールド新聞の情報によれば、大統領ルーズベルト氏は今まで戦闘艦隊を太平洋に派遣する事を海軍省に命令した事は無く、又この回航命令が発令された事については全く知らない。将官会議に於いては演習の件を協議したが日本人問題については何ら議題とならず、日本人問題は格別に重要な問題とは考えていない。又米国戦闘艦隊の目的地は未だ決定していないと明言した由

排日熱減退 同上

桑港来電―当地に於ける有力な日米両国の商人は、現在の問題について協議し、併せて懇親会を開く予定で現在準備中である。

サンフランシスコ商品取引所の理事等は、諸外国人と区別して日本人を扱う移民法には以前から反対である旨を公言している。

又果実栽培業者は、果実の摘み取り人を白人に求める事は出来ないので日本人は絶対に必要であると明言している。

ロンドンタイムス紙は前記の諸報道を総合して米国人の態度が異変した事を喜んでいる。

朝鮮問題論評 20日タイムス社発

ロンドンタイムスはその社説に於いて、朝鮮問題を論評し、日本は伊藤統監と林外相の才能、公共的精神、智略及び不屈の気力により1894年及び96年の失敗を繰り返すことなく、朝鮮問題を処置する事ができ、そして韓国の現王統を維持しつつ日本は日韓協約を履行する事になるであろうと述べている。