明治40年6月25日(水)

平和会議提案 独逸委員は去土曜日に、国際紛争を平和的に解決する為の協約に対し、2,3の修正動議を提出した。

佛国暴動の首魁 佛国暴動の首魁であるアルベルは、昨朝突然内務省に出頭した。

英佛西協商内容 若し将来領土の現状に変更を来す様な諸事情が発生する場合には、英、佛、西三国は連合して協同の手段を採るであろう。

平和会議提案 24日タイムス社発

ヘーグ来電―独逸委員は去土曜日に、国際紛争を平和的に解決する為の協約に対し、2,3の修正動議を提出した。

又各委員は高等捕獲審判所に関する案を提出した。

解説:韓皇高宗が送った密使がこの日オランダのハーグに到着している。28日、日本を除く各委員に対し韓国の外交権を取り戻す事を主張した文書を送る。29日から各国代表を訪問するが面会を拒絶され、7月1日、通報により日本が知る事になる。

佛国暴動の首魁 24日上海経由ロイター社発

先頃逮捕を免れた佛国暴動の首魁であるアルベルは、昨朝突然内務省に出頭した。内相クレマンソウ氏は、今回の騒乱に対する責任の重大である事を指摘して、厳しく詰問したところ同人は涙を流しながらどの様にすれば罪を償う事が出来るかについて内相の指図を求めた。その為内相は、唯一の方法は、ただ官憲に降伏する事があるのみと勧告した。

同上後報 アルベルは今回の騒動が政治的動機に駈られたものでないと極力弁解し、寛大な処置により関係者を赦免する事で事態を静謐に回復する様内相に願った様であるが、クレマンソウ氏は断固としてこれを拒絶した。その為アルベルは遂に騒乱地に帰って、国法を順守する様市民を説得する事を約束した。

英佛西協商内容 23日ベルリン特約通信社発

英、佛、西(スペイン)三国の間で今回調印された外交文書は、月曜日(6月24日)に発表されると思われる。その外交文書は、地中海西部、大西洋東部に於ける前記三国の共通政策並びに領域の現状維持を規定して、三国の領有に属する諸島及び海軍用地の権利侵害を許さない決心を示している。若し将来領土の現状に変更を来す様な諸事情が発生する場合には、英、佛、西三国は連合して協同の手段を採るであろう。

解説:独逸は海軍勢力を拡大しており、これに対する対抗策である。独逸の振る舞いは、現在の中国に良く似ている。