明治40年6月10日(火)

同上打消し 佛国が日米の関係について尽力する事を米国に申し込んだとの風説は誤報である。

日清漁業談判好望 蓋平問題と漁業団保護問題とを完全に分けて商議したいという我が要求を趙将軍が受け入れたので、蓋平問題は将軍の去るまでに解決されると思われる。

同上打消し 8日上海経由ロイター社発

パリー来電―当地で半官的に報道される所によれば、佛国が日米の関係について尽力する事を米国に申し込んだとの風説は誤報である。現在日米両国の関係について佛国の尽力を必要とする様な事項は無い。しかし日佛協約に関して、従来米仏両国政府の間に極めて親密な打合せがあったのは事実である。

日清漁業談判好望 8日奉天特派員発

日清両国当事者は、一時中断していた蓋平問題を成るべく速やかに解決したいとの希望を以て、昨日7日再び会議を開いたが、尚両者の意見は一致しない所があり、解決を見るに至らなかった。しかし蓋平問題と漁業団保護問題とを完全に分けて商議したいという我が要求を趙将軍が受け入れたので、蓋平問題は将軍の去るまでに解決されると思われる。

解説:蓋平事件とは明治4047日、奉天省蓋平の清国漁業公司に於いて、関東州水産組合の清国人高景賢が殺害された事件である。高が日本の租借地内の住民であった為に日本が抗議し、最終的に黄総辦の免職と賠償金2千円の支払いで解決した。関連記事が516日、24日にある。