明治40年5月16日(金)

摩洛哥騒乱後報 14日ベルリン特約通信社発

モロッコのマラケスの情勢は依然として不穏である。独逸領事は居留民と共に同地を引き揚げた。

解説:前日の記事の続き

蓋平事件要求 15日奉天特派員発

日本総領事代理は、趙(ちょう)将軍に面会し、蓋平殺害事件に関し、清人高景賢(こうけいけん)の死因は謀殺と認められるので我が要求条件を承認すべきであると申し込んだ。

解説:明治4047日、奉天省蓋平の清国漁業公司に於いて、関東州水産組合の清国人高景賢が殺害された事件である。高が日本の租借地内の住民であった為に日本が抗議し、最終的に黄総辦の免職と賠償金2千円の支払いで解決した。