明治40年5月5日(月)

露独の関係 独逸は親露主義者の仮面を被り、露国を教唆してアジアの隣邦に対して、反目、疾視(憎しみの目で見る)の外交政策を行わせ、

駐清独逸軍隊費可決 独逸帝国議会の予算委員会は、清国駐兵費を可決した。

英国外相演説 英国皇帝がカルタジェナを訪問されたのは、儀礼的は返訪に過ぎず、又ケータに於ける伊国皇帝との会見は、全く個人的な性質の会見である。

露独の関係 4日タイムス社発

露都来電―ノーウエー、ヴィレミヤ紙は独逸議会におけるビューロ宰相の演説を罵倒して次の様に述べている。

独逸は親露主義者の仮面を被り、露国を教唆してアジアの隣邦に対して、反目、疾視(憎しみの目で見る)の外交政策を行わせ、そして日露戦争に対する真の勝利者は独逸である。何故ならば露国にとって最も不利な通商条約の形式で借金を露国に課したのは独逸であるからである。

駐清独逸軍隊費可決 4日上海経由ロイター社発

独逸帝国議会の予算委員会は、清国駐兵費を可決した。政府は同委員会に向かって駐清軍隊の任務が未だ終了しない旨を明言した。

解説:昨日の記事に駐清軍隊についての記事がある。

英国外相演説 3日ベルリン特約通信社発

英国外相サー、エドワード、グレーは下院に於いて次の様な宣言を行った。

英国皇帝がカルタジェナを訪問されたのは、儀礼的は返訪に過ぎず、又ケータに於ける伊国皇帝との会見は、全く個人的な性質の会見である。国際の政治的商議に対する憲法上の慣行及び国務大臣の責任は昔と同じである。外相は更に進んで英国艦隊がクロンシュタットを訪問するとの風説があるが事実無根であると明言した。最後に英国政府は西インドの属領地に対する保護に就いて現在考慮中であると告白した。

解説:英国皇帝がイタリア、スペインの皇帝を訪問し、独逸が神経を尖らせている事に就いての反論である。