露都の五月一日 パリーの5月1日は静穏に経過した。しかし露都に於いては騎兵の一隊が1名の露人を目がけて短銃を発射した事が動機となり、非常な騒動を引き起こし
独逸宰相演説別報 平和会議に於いて軍備縮小問題を討議する事は危険であり、到底実行し得る結果を見る事ができないとの理由で、独逸はその討議には参加しないであろう。
露都の五月一日 2日タイムス社発
パリーの5月1日は静穏に経過した。しかし露都に於いては騎兵の一隊が1名の露人を目がけて短銃を発射した事が動機となり、非常な騒動を引き起こし、猛り狂った民衆が散々に騎兵を悩ました。この為に一時捕縛された者は数百名に及んだ。その多くは市中に於いて革命歌を歌い若しくは革命を鼓吹する小冊子を売り歩く者であった。
独逸宰相演説別報 1日上海経由ロイター社発
独逸宰相ビューロ公は帝国議会に於いて次の演説を行った。
平和会議に於いて軍備縮小問題を討議する事は危険であり、到底実行し得る結果を見る事ができないとの理由で、独逸はその討議には参加しないであろう。英伊両帝の会見は当然の事であり、英伊の親交は唯三国同盟と両立し得るのみならず、又有益であり願わしい事である。現在英独両国の間には何らの論争も無い。
解説:独逸はオーストリア、イタリーと三国同盟を結んでおり、海軍大臣テルピッツは建艦競争で英海軍に挑戦している。