明治40年4月19日(土)

カーネギーの夢 世界の平和を維持する為に主だった国々を結合し、列国の混合軍を設置すべきであるとの米国富豪カーネギー氏の夢の様な計画

英伊両帝会見論評 独墺)両国の新聞は、英帝が今回イタリア皇帝を訪問する大体の目的は、独逸を孤立させる為であると断定し、非常な疑惑と不快の感情を表明した。

カーネギーの夢 18日タイムス社発

ロンドンタイムスは、世界の平和を維持する為に主だった国々を結合し、列国の混合軍を設置すべきであるとの米国富豪カーネギー氏の夢の様な計画を冷笑する社説を掲載した。

英伊両帝会見論評 18日上海経由ロイター社発

英国皇帝及び皇后陛下は、ケーターに向けマルタを出発された。独墺(ドイツとオーストリア)両国の新聞は、英帝が今回イタリア皇帝を訪問する大体の目的は、独逸を孤立させる為であると断定し、非常な疑惑と不快の感情を表明した。しかしイタリアの諸新聞は、英国皇帝及び皇后陛下を衷心から歓迎すると同時にイタリアに対する英国の慇懃な親交を表示するものとして英帝の今回の訪問に重きを置きつつも、近頃の政治問題には全く関係がない旨を表明した。

解説:第1次世界大戦は、7年後の1914年に始まるがイタリアは1882年に独逸、オーストリアと三国同盟を結んでいた。これは独逸とフランスが交戦した場合には、イタリアは軍団をライイン地域に派遣するというものであったが、オーストリアとの間に領土問題を抱えるイタリアは、結局中立を表明し、1915年には英、仏、米を中心とする連合国として参戦した。