明治40年4月16日(木)

独逸社会政策 ドイツ農務大臣ポサドウスキー氏は、氏の社会政策が宰相ビュロー公と意見を異にするとの風説を熱心に打消し、

排日熱の反動 カルフォルニア州人の多数は、大いに日本労働者を要求し、日本人の排斥に反対の傾向を示す様になっている。

日本人通航問題 ハワイから英領カナダへ移動している日本人の処分については到底これら日本人の通航を阻止する訳には行かないであろう。

独逸社会政策 15日タイムス社発

ベルリン来電―ドイツ農務大臣ポサドウスキー氏は、氏の社会政策が宰相ビュロー公と意見を異にするとの風説を熱心に打消し、ドイツの社会政策は進歩主義を眼目とするが各連邦政府の提議は邦により、時に従って一様ではない。故に遅々として進歩しないのはやむを得ない事であると弁明した。

排日熱の反動 15日桑港特派員発

ニューヨーク来電―米国における労働者の不足は著しい。そして産業の発達に非常に大きな影響を及ぼしつつある。ことにカルフォルニア州人の多数は、大いに日本労働者を要求し、日本人の排斥に反対の傾向を示す様になっている。

日本人通航問題 同上

ハワイから英領カナダへ移動している日本人の処分については、ワシントン政府から未だに何らの訓令も来ていないが、到底これら日本人の通航を阻止する訳には行かないであろう。

解説:昨日の記事「日本人通航拒絶」の続きである。