明治40年4月2日(水)

政教問題秘密 モンタニニ監督の家宅で差し押さえた文書を発表して、大いに世間の耳目を驚かした。

平和会議と独逸 英国が軍備縮小の提案を撤回しなければ独逸はハーグの平和会議に参列しないであろうとの電報を掲げた。

政教問題秘密 1日タイムス社発

パリー来電― 「フィガロ」紙は近頃までローマ法王の代表者としてパリーに滞在していたモンタニニ監督の家宅で差し押さえた文書を発表して、大いに世間の耳目を驚かした。同監督はその当時に元老院議員であったクレマンソー氏(現在の首相)は、買収する事のできる見込みがある旨をこの文書の一つに仄めかしている。

解説:仏政府は、教会財産を没収し、神父を国外に追放している。

平和会議と独逸 1日上海経由ロイター社発

英国新聞トリビュンは、英国が軍備縮小の提案を撤回しなければ独逸はハーグの平和会議に参列しないであろうとの電報を掲げた。独逸外相サチルスキー氏はこの事について種々の質問を受けたが、決してその様な事は無いと打ち消した。

解説:独逸は建艦競争をイギリスに仕掛けている。