明治40年3月31日(月)

独逸の将来 現在の政治的難局から独逸を救い出す為には、海軍の勢力を一層強大にすべきであると主張し、

比律賓立法議会選挙 米国大統領は、フィリピン群島の平和が事実上既に回復した事を以て、第1回立法議会の選挙に関する布告を発した。

独逸の将来 30日タイムス社発

ベルリン来電―レベントウ伯爵は次の一書を著した。

現在の政治的難局から独逸を救い出す為には、海軍の勢力を一層強大にすべきであると主張し、進んで日米の紛争及びこれに対する英国態度に論及し、最後に将来における独逸の運命は、適当な時期にその向背を決するか否かによって決定されるであろうと結論している。

比律賓立法議会選挙 30日上海経由ロイター社発

米国大統領は、フィリピン群島の平和が事実上既に回復した事を以て、第1回立法議会の選挙に関する布告を発した。そして同島に於けるキリスト教徒は来る730日を以て投票を行う事を決定した。

解説:フィリピンは米西戦争の結果独立を果たしたが、1898年のパリ条約によって統治権はスペインからアメリカに渡った。しかしフィリピン人により共和国が建国され、米比戦争が始まったが結局植民地支配を受ける事になり、1916年アメリカの自治領となった。