モロッコ現状 財政状態は日々悪化しているが、改革反対派は国王を利用しようとしている。
日童艶書騒ぎ 向井某という16歳の児童が、14歳の同窓女生徒にラブレター(艶書)を送り、25円払うから接吻をさせてくれないかと申し込み、昨日27日逮捕された。
モロッコ現状 28日タイムス社発
タンジール来電―モロッコ官吏はアルゼシラス会議に対する責任を逃れたいがために、その方法について某欧州人と協議中である。財政状態は日々悪化しているが、改革反対派は国王を利用しようとしている。
解説:モロッコはフランスの保護国であったが、これに反対するドイツの主張で、スペインのアルゼシラスで国際会議が開かれた。しかしドイツの主張は支持されず前年フランスがモロッコに突きつけた内政改革の要求に正当性を与える結果となった。
日童艶書騒ぎ 28日桑港特派員発
当地から15里にあるミルバレという所に小学校があり、そこに通学する向井某という16歳の児童が、14歳の同窓女生徒にラブレター(艶書)を送り、25円払うから接吻をさせてくれないかと申し込んだとして当地排日党は、これは見過ごす事は出来ず、日米児童の混合教育の危機であると主張し、新聞も又大いに騒いでいる。向井の行いは一時のいたずらに過ぎないものをそのラブレターは郵便条例で禁止されている淫猥な文字であると認められ、昨日27日逮捕された。