日米事件観測 ルーズベルト大統領は、思慮のないカリフォルニア州立法院の行動に絶え間なく悩まされてきた。大統領は、必ず外交的手段で、日米協商を首尾よく成立させるであろうと期待できる。
日米事件観測 4日タイムス社発
ワシントン来電―日米両国の間に、学童問題の交渉が開始されて以来、ルーズベルト大統領は、思慮のないカリフォルニア州立法院の行動に絶え間なく悩まされてきた。
一旦は消失した日米戦争の風説が、近頃再開したにも拘らず、大統領は、必ず外交的手段で、日米協商を首尾よく成立させるであろうと期待できる。
米国の新聞の中には、若し現在の日米紛争が、充分満足に解決することが出来るとすれば、カナダの関税問題に対するよりも一層融和的な態度を取らなければならないであろうと論じ始めたものもある。
ロンドンタイムスは、常軌を逸した米国人の諸説を猛烈に非難し、日本の外交家は,その特質とも言うべき明確で実行的な方針によって、日米の紛争を立派に解決するであろうと論評した。