明治40年2月3日(月)

大統領非難 ルーズベルト大統領に対する米国上院議員の一部からの攻撃が今尚止まない。攻撃の論拠は、大統領が政府の権力を乱用していると云う点にある。

小村大使演説 日本は英国の諸制度に負う所が非常に多い旨を述べ、感謝の意を表した。

大統領非難 2日タイムス社発

ワシントン来電―ルーズベルト大統領に対する米国上院議員の一部からの攻撃が今尚止まない。攻撃の論拠は、大統領が政府の権力を乱用していると云う点にある。そして国務卿ルウト氏は、連邦政府の権力を拡張することは合衆奥の為に危険であるとの意見を述懐している。

解説:カルフォルニア州の日本人排斥問題に端を発している問題と思われる。

小村大使演説 2日上海経由ロイター社発

小村大使は、リーヅ大学の饗宴に招待され、日本は英国の諸制度に負う所が非常に多い旨を述べ、感謝の意を表した。そして英国に於いて教育された日本人は、財政その他の行政、海軍及び商工業方面に於いて皆赫々たる功績を挙げていると演説した。

解説:小村大使とは小村寿太郎の事で、日本代表として、ポーツマスに於ける日露講和条約を締結した後、イギリス大使として赴任している。