明治40年2月2日(日)

日本人問題 多分日本人労働者を合衆国から排除すると同時に、米国人労働者を日本から排除することを規定した相互条約が締結される様になるのではないか

布哇防備理由 米国陸軍卿タフト氏は、ハワイのピアール港要塞の追加予算の承認を議会に要請

学童問題と加州議会 加州知事は、日本学童問題に関しては、暫く何事も議決しない事を希望

日本人問題 1日タイムス社発

ワシントン来電―太平洋沿岸の日本人問題に関して、大統領ルーズベルト氏がカルフォルニア州選出の国会議員と協議した結果、多分日本人労働者を合衆国から排除すると同時に、米国人労働者を日本から排除することを規定した相互条約が締結される様になるのではないかと一般に信じられている。

大統領は、カルフォルニア州選出議員に対して、カルフォルニア州民の運動の目的は、先ず人種的憎悪を煽って、しかる後に日本人を駆逐することにあるのではないか、然らば条約によって満足にその目的を達する手掛かりを得る事が出来るのではないかと語った。

布哇防備理由 1日上海経由ロイター社発

米国陸軍卿タフト氏は、ハワイのピアール港要塞の追加予算の承認を議会に要請し、これ等要塞の完備は、あらゆる方面から観察して必要であると明言した。

解説:当時既に対日戦略を考えていたと思われ、これが後のオレンジ計画となったと思われる。

学童問題と加州議会 同上

加州知事は、教書を立法部に送り、日本学童問題に関しては、暫く何事も議決しない事を希望して、各派の党首はこれに同意した。