明治40年1月16日(木)

英国新軍制評 陸軍大臣は、徴兵法によらなくて、十分な国民的陸軍を組織することが出来るかについて、多大な疑念を表明している。

正々堂々の論 スタンフォード大学総長は、当地に於いて次の様な演説を行った。

米国は、日本を他の一等国と同様に扱わなければならない。

英国新軍制評 15日タイムス社説

諸新聞は、一般に新陸軍編成計画に対し、陸軍の勢力を十分発揮させる所以であると認めると同時に、如何にして必要な兵員数を徴募し、これを維持することができるかの問題が忘れ去られている事を指摘し、陸軍大臣は、徴兵法によらなくて、十分な国民的陸軍を組織することが出来るかについて、多大な疑念を表明している。

正々堂々の論 15日桑港特派員発

スタンフォード大学総長は、当地に於いて次の様な演説を行った。

日本人を排斥する法律が国会を通過することがあってはならない。又これに署名する大統領もあってはならない。何となれば、これは法を無視した行動であるからである。日本人排斥問題は、制限法や又無法な暴行に訴えるのでなく、外交上の暗黙のルールに従わなければならない。米国は、日本を他の一等国と同様に扱わなければならない。

サンフランシスコ市民は、この演説を聞いた大いに驚いたようである。