人種的憎悪 元老院議員チルマン氏の演説は、アメリカ全土を通じて、蒙古人や印度人や黒人である事を問わず、これらに対する人種的憎悪の感情を、疑いなく呼び起こすであろう。
露帝の真意 露帝の希望する所は、畢竟露国議会の助力を得て、官僚政治の頸木を取り除くことにある。
人種的憎悪 14日ロンドン特約通信員発
ワシントン来電―元老院議員チルマン氏は、元老院に於いて悪辣な一つの演説を試みた。
氏は、表面的には、黒人軍隊を解散したルーズベルト大統領の行為を論じると称して、その実は、盛んに人種問題を論じて、結局人種問題の解決の為には、血を見る事になるであろうと予言した。チルマン氏が各所で行ったこの種の酷い演説や講義には、非常に多くの聴衆が参集し、これらの演説は、アメリカ全土を通じて、蒙古人や印度人や黒人である事を問わず、これらに対する人種的憎悪の感情を、疑いなく呼び起こすであろう。
露帝の真意(官僚政治の破壊に在り) 同上
ペテルスブルグ来電― 一大臣は、次の様に厳かに明言した。
露国皇帝及び露国政府は、未だかってクーデターを行おうとした事は無い。露帝の希望する所、目的とする所は、畢竟露国議会の助力を得て、官僚政治の頸木を取り除くことにある。この意味において露帝と露帝の内閣とは、議会と一体となって協力することを求めている。