明治40年1月8日(水)

満州列国会議 清国政府は、満州問題に関し列国会議を開催する意思がある。

朝鮮米輸出絶望 最近、米穀の輸出は、全く休止しているが、これは、帝国政府の輸入税の付加と韓国の国民生活程度の向上に原因がある。

満州列国会議 5日ベルリン特約通信社発

清国政府は、満州問題に関し列国会議を開催する意思がある。列国は清国から商務全権の派遣について照会を受けるであろうと天津から報道された。しかし独逸政府は、この事について何らの通知にも接していない。

朝鮮米輸出絶望(某当局者談)内国電報7日発

現在韓国唯一の国産品は、農産物であり、同国輸出額の約8割を占めている。その中で米は、輸出総額に対して4割を占めている。しかし最近、米穀の輸出は、全く休止しているが、これは、帝国政府の輸入税の付加と韓国の国民生活程度の向上に原因がある。

日露戦争中の鉄道工事やその他の邦人の事業に投資するものが多く、従って彼らの財政を潤沢にし、平安や咸鏡の山地にも米を商いし、米飯の美味に慣れた為に米価の騰貴を来し、一方平安北道の様な米食をする人が少ない地方も、各地に兵站部が置かれた為と京義線工事に諸郡の人民を徴募した事により、従来清川江を下って来た米穀も完全に途絶するに至った。又一例をあげれば仁川から大阪に米を輸出する場合には、輸入税の他、輸出税、運賃等一石について3円340銭を科せられ、仁川相場10円40銭位のものも大阪で13円780銭となってします。大阪での相場が12円10銭内外であり、到底この点でも輸出は論外である。

解説:清川江は、平安北道を通り黄海に流れる河川である。