明治40年1月10日(金)

途方もなき風説 日本軍人5百余名がハワイに来たと大評判となっている。

独逸植民奨励 学者、教授、その他著名な人士の賛成を得て、植民を奨励する新運動が起こっている。

途方もなき風説 9日桑港特派員発

日本軍人5百余名がハワイに来たと大評判となっている。又2千の日本人がメキシコ国境を越えて、米国に入ろうとしていると伝える者が居た。

独逸植民奨励 9日ロンドン特約通信員発

ベルリン来電―学者、教授、その他著名な人士の賛成を得て、植民を奨励する新運動が起こっている。その趣意書に述べられている事は、独逸の海外における利害関係が漸く重大な問題となるのは、その国民的思想、貿易航海の発展に伴う自然の結果である。独逸人たるものは、帝国が決してその世界の強国たる地位を捨てるべきでない等である。この趣旨により、植民政策に関する知識を一般社会に普及する為に講演会を開く予定である。