大統領の鉄鎚 大統領ルーズベルト氏は、兵力を用いても、日本人の権利を保護する決意である旨を宣言した。
伊国外交方針 イタリアは、三国同盟の維持を希望するが、しかし同時に佛国とも友好な関係を維持しなければならないと明言し
大統領の鉄鎚 19日ワシントン特約通信員発
大統領ルーズベルト氏は、サンフランシスコに於ける日本学童問題に商務卿の報告を議会に転送し、同時に特別教書を送り、連邦政府は兵力を用いても、日本人の権利を保護する決意である旨を宣言した。
この特別教書の草案は、非常に激烈なものであったが発表される際には、相当穏やかなものに修正されたと言われている。
伊国外交方針 18日ベルリン特約通信社発
伊国外相チトニ氏は、代議員に於いて、次の演説を行った。
イタリアは、三国同盟の維持を希望するが、しかし同時に佛国とも友好な関係を維持しなければならないと明言し、猶又独、オーストリア、イタリアとの間に異論があるとの噂を打ち消した。
解説:イタリアは、オーストリアとの間に南チロルやトリエステ等の「未回収のイタリア」と呼ばれる領土問題があった。そのため三国同盟には無理な側面があり、1902年ドイツがフランスを攻撃してもドイツに味方をしないという秘密の協約を結んだ。1015年イギリスとの間で「未回収のイタリア」をイタリアのものとする秘密条約を結び、第1次世界大戦では、連合国側で戦った。