明治39年11月28日(木)

黒龍鉄道敷設 26日ペテルスブルグ特約通信員発

露国政府は、いよいよ明春カラ、ニコラーエフスからハバロフスクを経て、ウラジオストックに至る幹線式軍事鉄道に着手する事に決定した。そしてストレチンスクとハバロフスクとの間に、仮工事を行い、シベリア鉄道に接続させる計画である。

独逸と海軍根拠地 26日ベルリン特約通信社発

英国新聞グローブスは、独逸が海軍根拠地として、タイ国の沿岸の島を取得する意思を持っていると報道するが、独逸外務省は、これを否定している。

猶太人問題 同上

露国政府は、ユダヤ人問題に関し、断固たる措置を取る決心であり、ユダヤ人制圧を目的とする各警察規則及びユダヤ人に対する通商上の制限は、一切排除されるであろう。又、ユダヤ人に土地の所有権を付与するか否かの問題は、次期の国民会議に於いて決定される予定である。