明治39年10月30日(水)

非常なる誤解 ワシントンに於ける官吏社会の一部では、日本学童の排斥は、日本の傲慢に対する打撃であると考えている。

排日問題 カルフォルニア州教育局長アルトマン氏は、我々のやり方が悪いとするならば、カルフォルニア州憲法が悪い為である。

非常なる誤解 29日ロンドン特約通信員発

ニューヨーク来電―米国大統領ルーズベルト氏は、閣議を招集したが各大臣は、サンフランシスコに於ける排日運動に就いて、非常に憂慮している。

ワシントンに於ける官吏社会の一部では、日本学童の排斥は、日本の傲慢に対する打撃であると考えている。

青木大使がこの程国務卿ルート氏を訪問した際、態度と語調は、極めて異常であったように報道されている。

排日問題(加州教育局長談)29日ニューヨーク特派員発

カルフォルニア州教育局長アルトマン氏は、次の様に述べた。

我々のやり方が悪いとするならば、カルフォルニア州憲法が悪い為である。我々は、カルフォルニア州憲法により、隔離学校を建てるしかない。商務卿メットカーフ氏が来られたならば相談するつもりであり、そうすれば良好な解決策があると思われ、それまで待つより外ない。

メットカーフ氏の出張は、サンフランシスコ市民に学校問題の容易でない事を知らせた。