明治39年10月28日(月)

米国政府の眞情 大統領ルーズベルト氏は、商務労働卿メットカーフ氏に対して、サンフランシスコに出張し、排日問題を審査するよう命令した。

一般米人の憂慮 ワシントンでは、米国の商品は、日本に於いて排斥され、且つ米国は、日本人の友情を失うのではないかと憂慮されつつある。

米国政府の眞情 27日東京直電ロイター社発電 

長時間に亘る閣議の後、大統領ルーズベルト氏は、商務労働卿メットカーフ氏に対して、サンフランシスコに出張し、排日問題を審査するよう命令した。

米国大統領は、日本人に条約上の権利を享有させ、且つ排日思想の存在は、サンフランシスコ地方に限っている事を証明する為に、全力を尽くす事を希望している。

解説:白人労働者の組合は、ワシントン政界へのロビー活動を盛んに行い、低賃金の日本人等の労働者の入国禁止を働きかけている。

一般米人の憂慮 同上

ワシントンでは、米国中央政府が日本人に対する敵愾心を打ち消す為に如何に尽力しても、米国の商品は、日本に於いて排斥され、且つ米国は、日本人の友情を失うのではないかと憂慮されつつある。