明治39年10月21日(月)

清国税関問題 英国政府は、列国と協議の上、その意見を述べる為に、機敏な処置を取るであろうと声明した。

英国海相演説 海相は、新艦ドレッドノートの備砲は、試射の結果非常な好成績を収めたと明言し、更に将来の海戦は、巨砲を具備した大戦艦の戦争であると述べた

清国税関問題 19日上海経由ロイター社発

英国外相サー、グレーは、ニューカッスルの商業会議所に書簡を送り、清国税関改革の上諭で列挙された改正事項の中には、単に形式のみならず、制度を抜本的に改正するのではと思われる点もある。その為英国政府は、列国と協議の上、その意見を述べる為に、機敏な処置を取るであろうと声明した。

英国海相演説 同上

英国海相ツイード公、リトルトン将軍及び小村大使は、シェツイドルにあるカットラース、ホールの宴会に招待された。その席上で海相は、新艦ドレッドノートの備砲は、試射の結果非常な好成績を収めたと明言し、更に将来の海戦は、巨砲を具備した大戦艦の戦争であると述べた後、海軍縮小の結果についての悲観的予想に反論し、縮小と言う事は、畢竟少額の経費節減に他ならず、如何なる事があっても海軍の効力を減殺する事があってはならないと断言し、最後に長期に亘る海軍計画を否認し、その時の必要に応じて毎年計画を立てることが最良であると結論した。