明治39年9月24日(火)

米国干渉の機会 米国政府は、いつ何時、干渉を始めるかもしれないとの噂が、ワシントンで日を追って強くなっている。

飢餓と暴民 21日までの約1週間続いた降雨により、開花しようとしていた稲が水没してしまい、民心が不穏となった。

米国干渉の機会 22日上海経由ロイター社発

キュウバ政府と叛徒との意見の相違は、到底融和する事が出来ないので、米国政府は、いつ何時、干渉を始めるかもしれないとの噂が、ワシントンで日を追って強くなっている。

飢餓と暴民 23日上海特派員発

浙江省杭州一帯の土地は、地勢が低く、21日までの約1週間続いた降雨により、開花しようとしていた稲が水没してしまい、民心が不穏となった。その為に、大東汽船会社も、蘇州と杭州間は、日本人の船員を乗り込ませ、警戒を怠らない様にしていたが、22日蘇州を出発した汽船が、平望(へいぼう)付近に来た時、暴民等が橋の上から大きな瓦や石を投げ、通行を妨げたので、已むを得ず乗客を降ろして、蘇州に引き返した。