明治39年8月20日(火)

日本獄制調査 各省の総督と巡撫は、各自が数名の委員を日本に派遣して、6カ月間、監獄制度を調査させ、

満鉄工費説明 鉄道の改築、改修費金2千8百万円の内、車両費1千7百37万5千円を除き、残り1千51万7千2百円は、改築、改修費の見積である

日本獄制調査 19日北京特派員発

各省の総督と巡撫は、政府の命令により、各自が数名の委員を日本に派遣して、6カ月間、監獄制度を調査させ、その帰京を待って監獄の改革に着手する予定である。

解説:総督とは、国内の地方長官であり、複数省の軍と民を取り仕切った。袁世凱の様に強力な軍隊を支配下に置き、朝廷よりも実力を持つ者も居た。

巡撫も皇帝に直属する省の長官である。

満鉄工費説明 内国電報19

鉄道の改築、改修費金2千8百万円の内、車両費1千7百37万5千円を除き、残り1千51万7千2百円は、改築、改修費の見積であるが、その使途は、レール、橋梁、各駅、各駅社宅、給水、大連停車場及び工場貯炭場の建設等である。線路の工事は、昌ト以北に於いて破損が甚だしいが、受領後野戦鉄道経理部に於いて、既に修理し、未完成の部分も会社に引き渡すまでには完成する予定であり、修理個所は極めて少ないと思われる。これらの費用の内、最も多額を要するものは、沿線の各駅の社宅建築費であり、全額の殆ど3分に1を占めると言われている。

解説:満鉄は、日露戦争の勝利により、ロシア帝国から譲渡された東清鉄道の長春と大連間等の鉄道である。