独逸と伯西との関係 ブラジル大統領ペンナ博士は、独逸はブラジルに危害を加えていないし、
粤漢鉄道の技師 粤漢鉄道の技師にベルギー人を雇い入れる件について、英国を始め米人からも、不条理であると両廣総督に向かって抗議を申し込んだ
独逸と伯西との関係 13日ベルリン特約通信社発
ブラジル(伯西)大統領ペンナ博士は、独逸はブラジルに危害を加えていないし、ブラジルに在留する独逸人は、共和国に於ける市民である等演説した。
粤漢鉄道の技師 14日上海特派員発
粤漢鉄道の技師にベルギー人を雇い入れる件について、英国を始め米人からも、この鉄道を改修した際、その資金を調達した関係で、若し技師を雇い入れる必要がある場合には、英国に優先権を与えるべきである。それにも拘わらず、ベルギー人を雇い入れるとは不条理であると両廣総督に向かって抗議を申し込んだが、総督は皇帝から全権を委任されており、英国から干渉を受けるべきものにあらずと答弁した。
解説:粤漢鉄道(えつかんてつどう)とは、武漢と広州を結ぶ鉄道であり、19世紀末、列強による中国分割が本格化した中で、列強は鉱山採掘権、鉄道敷設権などを獲得し、中国において経済的利益を得ようとしていた。粤漢線の敷設権も、こうした中でアメリカに対して供与されていた利権であったが1904年、露佛両国はベルギー財団の名前で粤漢鉄道敷設権を一時獲得していた。