明治39年6月28日(金)

露国政情 軍隊の不平は、ますますその程度を高めつつある。

英独戦争の結果 独逸帝国議会の議員バアス博士は、若し英独が戦端を開いたならば、双方共に何らの利益が無いばかりか

露国政情 27日ロンドン特約通信員発

露都来電―露国政府は、凶作地農民救助費790万ポンドを議会に要求しようとしている。

軍隊の不平は、ますますその程度を高めつつある。

英独戦争の結果 27日上海経由ロイター社発

ロンドン市長は、公館に於いて、独逸新聞記者一行の為に、饗宴を催した。独逸帝国議会の議員バアス博士は、その席上で、若し英独が戦端を開いたならば、双方共に何らの利益が無いばかりか、欧州全体がこの為に莫大な損害を被るであろう。そして米国が一人、雄を世界に振るうようになると熱弁を振るった。

解説1914年第1次世界大戦が始まり、兵士900万人の命が失われ、欧州は荒廃し、米国が台頭してきた。