米国缶詰事件 米国に於いては、缶詰製造不正事件に対する人民の激昂が益々高まり、
神色自若 マドリッドに於いて、爆弾騒動が起こり、14人死亡、50人が負傷した。
米国缶詰事件 1日上海経由ロイター社発
米国に於いては、缶詰製造不正事件に対する人民の激昂が益々高まり、大統領に対して、秘密報告を発表する事を求める電報が続々と集まっている。この為内外の肉類の缶詰製品の値段が非常に下落したしまった。
解説:この事件は、米国の牛肉組合が缶詰に腐敗した肉を使用した事が露見して起こっている。
神色自若 30日ベルリン特約通信社発
マドリッドに於いて、爆弾騒動が起こり、14人死亡、50人が負傷した。皇帝及び皇后は、ガラスの破片を浴びせられたが無事である。両陛下は、遭難の際、又馬車を乗り換えた際にも、神色自若(しんしょくじじゃく)として変わらなかった。
欧州諸国於いては、この凶行に対して非常に憤慨している。
凶行者ハ、カタロニア人であり、直ちに捕縛された。
解説:神色自若は、晋書(しんじょ)王戎伝(おうじゅうでん)に在る言葉で、大事にあっても顔色一つ変えず、平然と落ち着いている様子を意味する。「神」は精神(心)、「色」は顔色を表す。