明治39年5月25日(土)

英露協商(独逸の地位) 英露協約の交渉が進行しつつあるとの報道は、早計に失する。

独逸外相演説 独逸外相は、仮令、アジアに関して、英露間の協約が成立したとしても、独逸の利益は、この為に少しも影響を受けない

英露協商(独逸の地位) 24日ロンドン特約通信員発

英露協約の交渉が進行しつつあるとの報道は、早計に失する。パリ―の政論社会に於いては、この報道の出所はドイツであり、その目的はロシアの国論をこの協約に反対させる為であると考えられている。そして佛国の政論家は、独逸が英露協商の成立を希望しない事を見抜いている。

独逸外相演説 24日上海経由ロイター社発

独逸外相は、帝国議会に於いて、次の演説を行った。

仮令、アジアに関して、英露間の協約が成立したとしても、独逸の利益は、この為に少しも影響を受けないと確信するだけの強固な根拠がある。

曰く三国同盟は、依然として強固な基礎の上に立っている。

曰く独逸皇帝のオーストリア皇帝の訪問は、決して伊国皇帝や英国皇帝に対する示威運動ではない。独逸各地の市長が、滞英中に英国の政治家から受けた盛大な歓迎演説は、独逸政府や一般独逸国民に英国に対する本当の友愛感情を起こさせた。