明治39年4月23日(火)

桑港震災戦後策 住むに家無く、飢餓に悩んでいる者が30万人居り、警官は、得られる限りの食糧を調達して、十分に配布している。

ネボガトフ弁明 露国の敗将ネボガトフ提督ハ、ペテルスブルグ新聞に「降伏始末」と題する一文を公にしたがその大要は次のとおり。

桑港震災戦後策 22日上海経由ロンドンロイター社発

最早、現在の望みは、サンフランシスコ市街の4分の1を焼失から守る事である。

住むに家無く、飢餓に悩んでいる者が30万人居り、警官は、得られる限りの食糧を調達して、十分に配布している。

米国政府は、災害地に近い市場に於ける食料の買収を命令した。且つ最も適当な救済手段の調査に着手する為、当該大臣を派遣した。

ネボガトフ弁明

露国の敗将ネボガトフ提督ハ、ペテルスブルグ新聞に「降伏始末」と題する一文を公にしたがその大要は次のとおり。

一、ニコライ一世の12インチ砲は、前日に破損して使用不能、その他の砲は、敵に対して威力が無い。

二、予の手に残っているのは4隻の装甲艦とイズムルドのみ、敵の27隻の戦艦と無数の水雷艇に包囲されつつある。

三、我が艦隊の砲の射程は、50ケーブルで、又敵の照準は確実であり、我が艦隊の射撃は効果が無い。

四、我が艦隊の士気は、非常に衰えている。

五、敵は、我が艦隊を海底に沈める決心をしており、子らは数分後に行われる。

以上の五件は、余をして艦隊の人員を救う途が無いと決心させた。

1899年発布、海軍法規第354条に

 無益の人命損失を避けるため、次の条件下では、降伏する事が出来る。

  各士官の同意があり、砲弾が尽き、防御材料が尽き、砲は効力を失い、艦船は沈没し、

司令部は短艇或いは陸岸に移す事が出来ない時

余の行った一切は、法律の命じるところである。