明治39年4月9日(火)

噴火の惨状 イタリヤのベスビオス山に大噴火が起こり

列国会議の独仏 先般のアルゼシラス会議に於いて、独逸は自分の地位が孤立している事に驚いている。

噴火の惨状 サンフランシスコ特約通信員発

イタリヤのベスビオス山に大噴火が起こり、山腹にある数個の村が沸騰する焼け石に包まれて、多数の人命が失われた惨事が発生し、イタリヤ政府は救援を急いでいる。

列国会議の独仏 同上

先般のアルゼシラス会議に於いて、独仏間で成立した協約条項は、調印を終え、ここに欧州の政治舞台の一幕は終わりを告げた。そして佛国が四面皆、自国の友邦である事を発見したのに対して、独逸は自分の地位が孤立している事に驚いている。