明治39年2月28日(水)

南昌事変後報 佛国宣教師が知懸(ちけん)を招き、死傷事件の賠償等を要求したが、知懸(ちけん)がこれに応じなかった為、憤激のあまりサーベルで喉を刺した。

駐露公使の警電 最近我が清国に於いて、排外運動が起こるのではとの噂が高く、露国は、清露国境に数十万の大軍を駐屯させる計画があり

南昌事変後報 27日上海特派員発

当地の佛国領事は、江西の警察に交渉するために南昌に向かって出発した。

問題の要点は、知懸(ちけん)氏を負傷させた事件の真相を究明する為であるが、ある新聞の報道によれば、佛国宣教師が知懸(ちけん)を招き、過日発生した死傷事件の賠償、キリスト教に反対する地方紳士の懲罰、入獄した教徒の釈放を要求したが、知懸(ちけん)がこれに応じなかった為、憤激のあまりサーベルで喉を刺したと伝えている。

佛国人側では、宣教師は事件を穏やかに解決する為、酒宴に招いて協議したが、知懸(ちけん)は、清国政府の希望通りに解決できない為に、上官に対して面目を失う事を恐れて自刃したと主張している。

駐露公使の警電 27日北京特派員発

駐露公使が昨26日、外務部に対して、次の電報を送ってきた。

西欧に於いては最近我が清国に於いて、排外運動が起こるのではとの噂が高く、英、米、独、仏の各国が密かに艦隊を派遣する準備をしている。特に露国はこの為に満州軍の本国帰還を中止し、清露国境に数十万の大軍を駐屯させる計画があり、これらは極めて重大な事件であり、速やかに対策を講じて疑問を解く必要がある