明治38年12月24日(日)

露国現状 露帝は普通選挙の許可に関する内閣の奏請を拒否した。

露国変乱別報 暴徒の組織したリチニア共和国は、官庁を設置して既に租税の支払いを受けている。

露国現状 22日ワシントン特約通信員発

(普通選挙不裁可)(形勢益々険悪なり)(同盟罷業の再起)

露帝は普通選挙の許可に関する内閣の奏請を拒否した。

騒乱が益々激しくなる懸念がある。

モスクワに於いて軍隊と暴徒との間に激しい衝突が発生した。

一般に亘る同盟罷業が再びピータスブルグで起こっている。

露国変乱別報 22日ベルリン特約通信社発

暴徒の組織したリチニア共和国は、官庁を設置して既に租税の支払いを受けている。

ピータスブルグ及びモクスワに居る軍隊は、なお信頼するに足り、従ってこの地域における政府の地位は尚確固としている。

コーカサス地方に於いては、惨状を呈する殺戮が行われた。