明治38年12月12日(火)

独逸の植民政策 宰相ビューローは帝国議会に於いて、アフリカに於ける独逸軍隊の卓越した行為、司令官の勇断及び植民省長官の勤勉を称賛した

乃木将軍凱旋期

第三軍司令官の乃木大将は、この帝都に凱旋するのは来年2月中旬頃になるであろう。

新造装甲艦進水

この軍艦は、装甲巡洋艦であり、排水量約1万4千トン、全長4百50フィートであり、この巨艦の建造によって日本の技術の進歩を証明している事こそ最も喜ぶべきである。

独逸の植民政策 10日ベルリン特約通信社発

宰相ビューローは帝国議会に於いて、速やかに独逸植民地の開発を図る必要を論じて、アフリカに於ける独逸軍隊の卓越した行為、司令官の勇断及び植民省長官の勤勉を称賛した後、植民地の行政に関して個人的な嫉妬を非難し併せて独逸皇帝のモロッコ行啓を勧めたのは宰相自身である事及び独逸海軍の拡張は英国に拮抗する目的ではない旨を言明した。

乃木将軍凱旋期

旅順要塞を陥落させて、東郷大将と共にその有名を内外に発揚した第三軍司令官の乃木大将は奥軍に引き続き凱旋する予定であるのでこの帝都に凱旋するのは来年2月中旬頃になるであろう。

新造装甲艦進水

呉の海軍工廠に於いて新造中であった軍艦筑波は、遂に本日進水することになり、皇太子殿下もはるばる行啓されて、式に御臨席される。この軍艦は、装甲巡洋艦であり、排水量約1万4千トン、全長4百50フィートであり、艦体の他は世界に現存する同種艦の何れにも勝り、特にその攻撃力の強力な点に就いては、全く新機軸を出したと伝えられている。この巨艦の建造によって日本の技術の進歩を証明している点である事こそ最も喜ぶべきである。