明治38年10月27日(金曜日)

露都の経済的包囲 露国鉄道の同盟罷工は主要な都市に於いて、燎原の火のように広まりつつあり

露国交通機関の途絶 ウイッテ伯は現在同盟罷工中である鉄道雇員の委員に向かって、公平寛大な意見を述べた

東北地方の凶作 東北地方の凶作は実に甚だしいものがあり、中でも宮城県は県下の平均が前年の14%であり、全滅の地域も少なからずある

露都の経済的包囲 26日上海経由ロンドン特約通信員発

露国鉄道の同盟罷工は主要な都市に於いて、燎原の火のように広まりつつあり、そのためこの運動は完全に組織的である事を示している。しかしその目的とするところは、軍事上(反乱的な)の理由にあり、鉄道雇員八万人がピータスブルグで集会を行い、25日を期してピータスブルグに通じる全ての鉄道の総同盟罷工を行うと決定した。ウイスチュラ鉄道も夜半に至って同盟罷業を行った。

モスコーの社会民主党の大会は各地に倶楽部及び委員を設けて、全国的な共同運動を行う事に決定した。

露国交通機関の途絶 25日ベルリン特約通信社発

ウイッテ伯は現在同盟罷工中である鉄道雇員の委員に向かって、公平寛大な意見を述べた。

諸所の鉄道、電信及び郵便は皆交通を断たれた為、少なからぬ困難を引き起こしつつある。

東北地方の凶作 

東北地方の凶作は実に甚だしいものがあり、中でも宮城県は県下の平均が前年の14%であり、全滅の地域も少なからずある。福島県は28%、岩手県は40%の作柄で、岩手県では宮城県に隣接した西磐井(にしいわい)郡が最も甚だしいようである。関東地方に於いては、栃木、群馬の両県が甚だしく、平均でいずれも50%の作柄である。各県知事はこの善後策に就いて、上京し内務省と協議中である。