媾和続報 昨日の電報の様に、米国大統領は金子男爵を通じて我が国に譲歩を求めてきたけれど、我が態度は頗る強硬であり、一歩も譲らず又大統領はローゼン男爵に向かい、露国は今日の様な態度を棄てて、大いに譲歩する必要があると勧告
媾和続報 20日午前8時ポーツマス特派員発
昨日の電報の様に、米国大統領は金子男爵を通じて我が国に譲歩を求めてきたけれど、我が態度は頗る強硬であり、一歩も譲らず若し譲るとしても極僅かであり、単に申し訳程度である為、大統領も我が態度の動かす事が出来ない事を認め、遂に勧告を中止した。
又一方ローゼン男爵は昨日大統領を訪問した。当日大統領はローゼン男爵に向かい、露国は今日の様な態度を棄てて、大いに譲歩する必要があると勧告し、且若し今日の様な態度で、いささかも変わる事が無いようであれば、余は、余の意見を発表し、我は温和な干渉的方法を講ずる事もあるかもしてないと述べた。
これに対してローゼン男爵は、我が皇帝に電奏し、御返事を待ち、その後我々の態度を決定すると語ったとの風説が盛んである。
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