明治38年8月17日(木曜日)

媾和特報 公報(露国全権側のもの)の言う所によれば、日露両国全権は既に媾和条件の初めの三カ条について合意した。

媾和特報 15日ワシントン特約通信員発

公報(露国全権側のもの)の言う所によれば、日露両国全権は既に媾和条件の初めの三カ条について合意した。

その第一条に於いて、露国は韓国における日本の優越な地位と日本の韓国政治幇助の特権と認め、且つ韓国が全く露国の勢力圏外である事を承認し、第二条に於いて日露両国は互いに満州から撤兵し、両国共に同地方に於ける特権を放棄し、且つ清国領土保全の主義を尊重する事並びに列国に対して、同地方の門戸を開放すべき事を約し第三条に於いて露国はハルピン以南の鉄道を日本に割譲する事を承諾した。