明治38年7月20日(木曜日)

欽差視察員 日本へは除世晶、端方の両氏が派遣されることに決定しているようである

独逸新聞論調 ウイッテの任命は平和克服の前兆であるという事が出来るであろう

欽差視察員 18日北京特派員発

海外視察員を派遣する真意について、種々の想像説が言われているが一つも帰着する所がない。表面の説明はどこまでも政治取り調べであって、我が岩倉侯等の欧米視察を学ばんとすることである。そして日本へは除世晶、端方の両氏が派遣されることに決定しているようである。とにかく軍機大臣が巡撫する視察はこれを嚆矢とする。そして満州の善後に関しても又何らかの内命受けているのではないかと想像されるが、彼らの出発は数週間以内と思われる。

独逸新聞論調 

ベルリンの主な新聞紙は露国全権の任命について、次の様に論じている。

ウイッテの任命は平和克服の前兆であるという事が出来るであろう。同氏が媾和会議に力を尽くすならば、良好な成績を上げる見込みがあり、露帝と日本に利があると共に露国にとっては最大の不利を来すと思われる。(外務省着電)