露人の愚痴 露人は樺太攻撃を非難している
露国財界惨状 露国各新聞は、露国財政経済の現状について極めて惨憺たる描写をしている
北極探検 バァチイ氏は汽船ルーズベルト号にてニューヨークを出発した
露人の愚痴 17日ロンドン特約通信員発
露人は樺太攻撃を非難して、日本が媾和談判に同意して、既にその代表者を送った後にこの様な事をするとは講和条約を締結する機会を少なくするものと言っている。英国に於ける観察はこの様な見方を不道理とする。
露国財界惨状 同上
露国各新聞は、露国財政経済の現状について極めて惨憺たる描写をし、工業は停滞し、商業は衰退し、銀行は巨額の損失に瀕していると報道している。
北極探検 18日上海経由ロンドンルータス社発
バァチイ氏は特別に建造された汽船ルーズベルト号に二カ年分の糧食を積み込み、スミス水路を経て北極に到達する計画でニューヨークを出発した。(スミス水路はグリーランドとバアリ―島との間にある水路である。)
解説:探検家 ロバート・エドウィン・ピアリー(米)の出発風景と思われる。
ピアリーの最初の探検は1898年スミス海峡経由で行われ、1899年N83°50´まで達する。
1902年には連続四回越冬したスミス海峡パイヤー湾を出発、N84°17´まで達した。
1905年探検船ルーズベルト号で北に向かい橇によって翌年N87°06´到達の記録を達成。