モロッコ問題と独仏 ベルリン駐在佛国大使ピクル氏は、モロッコ問題に関する文書を独逸宰相に送った
独逸と駐清軍隊 全く独逸の清国駐屯軍は動かす必要は無い
モロッコ問題と独仏 26日ベルリン特約通信員発
ベルリン駐在佛国大使ピクル氏は、モロッコ問題に関する文書を独逸宰相に送った。この文書には別に佛国の回答は書かれていなく、単に一般の状況を説明しているに過ぎないが言葉使いが非常に丁寧で、且つ穏やかな表現である。パリ―の諸新聞によれば、佛国の意見は多少の変更を加える余地があるようである。又独逸の諸新聞はパリ―人が非常に憂慮しているのを見て、いわれなき憂慮であると言っている。
独逸と駐清軍隊 同上
デイリーテレグラフ紙は独逸が杭州湾守備隊を除いて、清国駐屯軍を全員引き揚げる用意があると報道しているがこれは無論虚報である。独逸は清国駐屯軍の撤退については、以前直隷省に各国守備隊を置いた時と同様に、列国の協議の結果に待つべきであると考える。従って全く独逸の清国駐屯軍は動かす必要は無い。