明治38年6月23日(金曜日)

支那人の対米反抗 米国の支那人排斥法に対する反抗運動は、日々勢力を加え

モロッコ問題と佛国 佛国議会はモロッコに関する政府の温和な態度を是認

支那人の対米反抗 22日上海特派員発

米国の支那人排斥法に対する反抗運動は、日々勢力を加え、各省の著名な商人達も上海商業会議所の決議に賛成し、シンガポールの支那人も既に米国との貿易を止め、何れも連合運動を希望し、当地で米国人が設立した学校の生徒退校及び米国商店の雇入れ辞職が毎日増加し、漢字新聞は米人の広告掲載を謝絶する相談をし、旧暦六月七日頃までにもし米国が譲歩しなければこぞって反抗運動を実行すると言っている。米国の支那貿易は或いはこれにより打撃を被り、我が国の輸出業は偶然の利を受けるかもしれない。

モロッコ問題と佛国 22日ベルリン特約通信員発

佛国議会はモロッコに関する政府の温和な態度を是認し、此の事件に関する賛否を討論する動議は退けられた。