明治38年5月30日(火曜日)

大海戦 大勝利、敵殲滅 大本営公報 敵艦見ゆとの警報に接し連合艦隊は直ちに出動

大海戦 大勝利、敵殲滅 大本営公報

528日以来継続中である日本海海戦に関する連合艦隊司令長官東郷平八郎の報告は次のとおり。

527日午前着電)

敵艦見ゆとの警報に接し連合艦隊は直ちに出動、これを撃滅せんとす。本日天気晴朗なれども波高し。

其の二(527日夜着電)

連合艦隊は本日沖の島付近に於いて敵艦隊を激撃し、大いにこれを破り、敵艦少なくとも4隻を撃沈し、その他には多大の損害を与えたり。我艦隊には損害少なし。駆逐隊、水雷艇隊は日没から襲撃を強行した。

其の三(5月29日午前着電)

連合艦隊の主力は27日以来残敵に対して追撃を続行し、28日敵艦ニコライ一世(戦艦)、アリヨール(戦艦)、セニヤーウイン(装甲海防艦)、アブラキシン(装甲海防艦)及びイズムルード(巡洋艦)よりなる一群に会して、これを攻撃し、イズムルードは分離して逃走したが他の4艦は降伏した。我艦隊には損害なし。

捕虜は海軍少将ネボガトフ以下約2千