明治38年5月20日(土曜日)

独逸特使とモロッコ サルタンは独逸の好意は心強い限りであると述べた

敵提督神経症 ロジェストウェンスキー提督は激しい神経過敏症に罹り帰国の許可を申請した

独逸特使とモロッコ 19日ロンドン特約通信員発

サルタンはタッテンバハ男爵が到着した翌日会見した。男爵は自由な独立した帝王としてサルタンに挨拶する為に派遣されたと宣言し、サルタンは独逸の好意は心強い限りであると述べた。

敵提督神経症

露京発ウオルフ通信社の電報は以下のとおり。

ブールス、ガゼット新聞の記事によれば、ロジェストウェンスキー提督は激しい神経過敏症に罹り、帰国の許可を申請し、ビリレフ海軍中将がその後任に命じられるであろうとの噂が、露京及びクロンシュタットに於いて盛んに行われている。(外務省着電)

解説:露日海戦史3月4日「ロジェストウェンスキー」中将の私信によれば海軍大臣に交代を要請している。但し後任には体の頑丈な「チフニン」少将を指名していた。