明治38年3月20日(月曜日)

残敵更に敗北 開原(かいげん)付近の敵は続々と北方に向かい退却中である

将校の死傷:奉天大戦に於ける特務曹長以上の死傷者は、昨日までに1千2百12名である

白耳義の平和論:露国を危機から救出する道は、ただ平和あるのみ。

南洋に島噴出:南硫黄島の東方約3海里に新たに小島が噴出したのを発見した。

残敵更に敗北 18日午後8時15分西奉天特派員発(軍用通信)

開原(かいげん)付近の敵は続々と北方に向かい退却中であり、某地の駅は昨日午後兵火が盛んであった。法庫門付近には既に敵兵は居ない。

昨夕沙河子(さかし)以南の地には敵兵なしとの情報がある。

将校の死傷

奉天大戦に於ける特務曹長以上の死傷者は、昨日までに1千2百12名であり全体の損害は5万を僅かに越すと言われている。

渾河(こんが)は既に解氷している。

白耳義(ベルジューム)の平和論 外務省着電

ベルジューム新聞紙は奉天、鉄嶺の占領を評価して、日本軍の着々と成功する事を驚嘆し、露国の国内外の現状から戦争を継続する事は露国にとって愚策であると公言している。

また露国の基礎を形成している農民ですら叛乱を企てている時勢に、満州に新たに軍隊を送る事は、とうてい不可能であり、現に露国を危機から救出する道は、ただ平和あるのみと論断している。

南洋に島噴出

南硫黄島の東方約3海里に新たに小島が噴出したのを発見し、硫黄島移住民は危険を冒して実地を探検し、本月4日移住民中谷久吉、東忠三郎の両氏は小笠原島庁に出頭し、口頭でその始末を報告した。