明治38年2月11日(土曜日)

露都騒動再燃 1時沈静した同盟罷工がまたもや再燃しようとしている

職工に対する譲歩 同盟罷工を特に労働者の権利とするような寛大な条件がある

ポーランドの騒乱  ポーランドの騒乱は同国における国民運動の性質を帯びつつある

佛国世論の変化 親露派新聞すら現在の露国政府の乱脈な状態を報道している

露都騒動再燃 9日ロンドン特約通信員発

ピータースブルグに於いては1時沈静した同盟罷工がまたもや再燃しようとしており、又南部ロシアにおいては戦争中止運動が盛んとなった。

職工に対する譲歩 (同上)

大蔵大臣が新たに起案した、労働者の労働条件の改善に関する法案には、従来は犯罪視されていた同盟罷工を、特に労働者の権利とするような寛大な条件があるが、露帝はこれを受け入れ直ちに法律として発布する為大臣会議の委員に交付した。

ポーランドの騒乱 10日ベルリン特約通信社発

露国領であるポーランドの騒乱は同国における国民運動の性質を帯びつつある。

佛国世論の変化 

露国に対する佛国の諸新聞の論調は次第に変化し、特に同盟罷工に関連するこれまでの事件以後その様である。

「ユーマニティー」新聞の様な社会党新聞が公然と佛露同盟を非難するのは言うに及ばず、「ルタン」「プチーパリジアン」の様な穏和派の諸新聞を始め、親露派新聞「エコードパリー」すら最早従来のような控え目な態度を取らず、現在の露国政府の乱脈な状態を報道する電信又は書信を日毎にその紙上へ掲載している。