明治38年1月30日(月曜日)

罷工運動の伝播 ポーランドの各市に於いては激しい市街戦が発生した

民怨恨 露国社会党員等は露帝を非難し、凶人の手で死ねと絶叫した 

露佛同盟危うし 社会党議員は露国のごとき殺人者の政府と同盟を継続する事に反対した

沙河線戦況続報 昨夜猛烈な敵の逆襲を受けたがこれを撃退し、今朝黒溝台を占領した

罷工運動の伝播 28日ロンドン特約通信員発

露国の同盟罷工運動はますます地方に伝播しつつあり、ポーランドの各市に於いては激しい市街戦が発生した。モスコーの職工数千人がピータースブルグに向け行進中といわれている。

民怨恨 (同上)

露国社会党員等は露帝を非難し、凶人の手で死ねと絶叫した。またプリンスク市(西部ロシア)に於いて汽車を降りた予備兵の一隊は上官の命令に従わず列を乱して皇帝を非難した。

露佛同盟危うし 29日上海経由ロンドンルーター社発

佛国首相が議会において行った露仏同盟に関する演説は、社会党議員ジョーレス氏その他の大喧騒をもって迎えられ、彼らは露国のごとき殺人者の政府と同盟を継続する事に反対した。

沙河線戦況続報 129日午後大本営着電 満州軍報告

黒溝台を攻撃した我部隊は、昨夜猛烈な敵の逆襲を受けたがことごとくこれを撃退し、今朝同地を占領した。

李大人屯(りたいじんとん)及び沈旦堡(ちんたんほう)方面に攻撃してきた敵は、第8軍及び第10軍団であり、黒溝台方面に来た敵は第1軍団及び狙撃歩兵からなる混成軍団並びに「ミシチェンコ」の指揮する騎兵師団である。

解説:日露両軍は沙河で対峙していた。18日「ミシチェンコ」将軍の挺身騎兵隊が南下してきたがほとんど実害は無かった。しかし25日黒溝台付近を襲ってきたロシア軍は強力で激しい戦いとなった。この襲撃を指揮したのは「グリッペンベルグ」将軍である。