明治38年1月26日(木曜日)

露国ますます大乱 モスコーにある大工場の職工は同盟ストを起し隊伍を組んで市中を練り歩いた

武官の逮捕 砲兵隊の2名の大尉が逮捕された

某武官の実弾祝砲談 実弾祝砲事件についてどう考えても誤って発射されたとは思えない

露国ますます大乱 (モスコーもまた渦中へ)(海陸軍兵運動に加わる)

24日上海経由ロンドンルータース社発

モスコーにある各種大工場の職工はピータースブルグの同僚に同情して同盟ストを起し、隊伍を組んで市中を練り歩き諸工場の職工に向って参加するよう勧誘した。職工の多くは即座にこの運動に加わり、形勢は今や露都と全く同じ経過をたどっている。

スタンダード新聞によればセバストポールの大火は黒海艦隊の水夫8千人が革命的暴動を起した結果であり、これを鎮圧しようとした陸兵はいずれも鉄砲の発射を拒否したようである。

武官の逮捕 25日ベルリン特約通信員発

先週露都に於いて冬宮に向って実弾の祝砲を発射した砲兵隊の2名の大尉が逮捕された。

解説:122日「露都の大椿事」に祝砲についての記事がある。

某武官の実弾祝砲談

露都における実弾祝砲事件について某大本営の幕僚の1人は次のように語った。

これはどう考えても誤って発射されたとは思えない。元来発砲の前には十分砲の中を検査するがこれは各国の陸軍で行われている通常のやり方である。露軍が如何に規律にルーズであってもこれを必ず行うはずで、若し検査すれば榴散弾があるか無いかは直ちに判明する。